朝焼けと夕焼け
今日は、珍しく朝に朝焼け、夕刻に夕焼けを観察することができました。昼間は青い空が、朝や夕方はなぜ赤くなるのかご存知ですか。昼間の空が青いのは、波長が短い青い光は散乱しやすいためです。
光は小さな粒子にぶつかると、散乱します。この現象のことを「レイリー散乱」といいます。また、光は波長が短いほど、空気中の分子に多くぶつかり、散らばってしまいます。多くの青い光が散乱しているから空が青く見えるのです。虹色でいうと、可視光線は波長の長い順に「赤橙黄緑青藍紫(せき・とう・おう・りょく・せい・らん・し)」ですね。青色より波長が短い藍色や紫色の光

2021年8月20日 朝日に照らされる雲
は、上空の高い所で吸収されて地上にはあまり届きません。晴れた日の空が青いのは、上空で青系の色の光が大気中のチリや分子に当たり、散乱しているためです。この時、赤色やオレンジ色の光の多くは、散乱することなくまっすぐ地表に届いています。一方、明け方や夕暮れは太陽が地平線近くにあるため、大気中を通る太陽光の距離が昼間より長くなります。すると青い光は途中で散乱し切って、散乱しにくい赤・オレンジ・黄色の光が目立ちます。それが朝焼けや夕焼けが赤くなる理由です。朝焼けや夕焼けをじっと観察したことがありますか。数分おきに写真を撮ってみるとわかるのですが、色は刻々と変化しています。朝焼けは朝日が地平線から顔を出す直前に赤く染まります。大気中を通る太陽光の距離が一番長くなるため、散乱しにくい赤い光が空を照らすのです。日が昇るにつれて波長が少しずつ短くなるオレンジ色、やがて黄色が優勢になって空の色が変化します。夕焼けは朝焼けの逆に青色から赤色に変化するのが観察できます。

2021年8月19日 夕焼け

2021年8月19日 夕焼け2