安息香
先日、安息香を目にする機会がありました。高校の有機化学に安息香酸が登場しますが、安息香は香木・香料の一種です。安息香酸のエステルが主成分の様です。
安息香(あんそくこう)は、東南アジア原産で熱帯雨林に育つ高木である、エゴイノキ科のアンソクコウノキから採取されます。木はもともと樹脂を含みませんが、樹皮に切り込みを入れて傷付けると自らを保護するために黄赤色の樹脂がにじみ出ます。その樹脂を固めたものが安息香です。英名では「ベンゾイン(benzoin)」と呼ばれます。
安息香には、タイ・ラオス・ベトナムなどを主な産地とする「シャム安息香」と、インドネシア・マレーシアを主な産地とする「スマトラ安息香」とがあります。実際のところ、「シャム安息香」と「スマトラ安息香」とでは産出する樹木の種に違いがあるため、このように区別されています。
加熱してみると、独特の香り(不快な香りではありません)が漂ってきます。
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